空の高さ
幼い頃は空を飛べると思っていた
飛べることを信じて疑わなかった
あの頃は 背がちっちゃなくせに
空がやたらと近くに見えた
今の自分には
空がやたらと遠くに見える
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季節によって空の高さは変わります。
でも私が保育園や幼稚園に通っていた頃
「空」というものの存在がとても身近なもので
自分は大きくなれば空を飛べるようになる
と思っていました。
あの青い空にこの身ひとつで飛び込めると思っていました。
どうしてそんなことを思っていたのか。
たぶん眠るとみる夢の中でよく
大人になった自分が
ピューっと空を飛んでいたからだと思います。
夢の中なのにとても気持ちよかった。
その感覚だけは今でも良く覚えています。
歳を重ねて
色々な知識を手に入れて
知らなくてもいいようなことを知って
いつのまにか
そんなことは無理だと思い知らされていく。
最近は空を飛ぶ夢すら見なくなりました。
色々なことを「あきらめる」ことが
大人になるということなのでしょうか。
それは今でもわかりません。
だけど少なくとも私はひとつの夢をいつのまにか手放していました。
そのことに気付いた瞬間、空が全く知らないものに見えた気がしました。
この頃からの癖でしょうか
今の私は良く空を見上げているそうです。
自分では気付きませんでした。
雨でも雪でもどんな天気でも
外に出ると私は必ず空を見上げるそうです。
こんな形ですが小さい頃の私の夢の名残があります。